What is
零売薬局とは
~特徴や処方せんなしで病院の薬が買える仕組み~
また、零売薬局と一般の薬局は何が違うのかや、零売薬局のメリットとデメリットなどについても、まだまだ知られていないことが多いようです。
こちらのページでは、大阪の堺筋本町と梅田にある零売薬局「アリス薬局」から、零売薬局に関する様々な情報をご紹介していきます。
零売薬局とは?
零売という言葉は、薬局間での薬の分譲に由来していて、在庫が足りない薬を近隣の薬局から小分けで販売してもらったり、不動在庫を他の薬局に買取ってもらったりする行為を意味します。
現在では、零売とは「処方せんなしで医療用医薬品を販売する販売形態」のことを指すようになりました。
医療用医薬品は「処方せん医薬品」と「処方せん医薬品以外の医療用医薬品(非処方せん医薬品)」の大きく2つに分けられ、零売薬局で購入できる医療用医薬品は「処方せん医薬品以外の医療用医薬品」に限定されます。(医療用医薬品は15,000種類ほどあり、そのうち非処方せん医薬品は7,500程度)
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非処方せん
医薬品 -
処方せん
医薬品
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処方せんがなくても
購入できる医薬品- ・かぜ薬
・痛み止め
・アレルギー薬 - ・ビタミン剤
・ステロイド
・漢方など
※一部販売できないお薬もございます
- ・かぜ薬
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処方せんがないと
購入できない医薬品- ・抗生物質
・高血圧
・糖尿病 - ・向精神医薬品
・睡眠薬
・抗がん剤など
- ・抗生物質
OTC医薬品
一般の薬局や
ドラッグストアで販売- ・第1~3類医薬品
・要指導医薬品
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実は零売薬局は昔からあり、新しくできた薬局や制度ではありません。1997年以降「医薬分業(薬の処方と調剤を分離し、医師と薬剤師が分担して行うこと)」が急速に進んだことを受け、次第に薬局=調剤薬局orドラッグストアという形に変化していきました。
医薬分業が進む以前は、体調不良といった「未病」の際には、薬局で薬剤師に相談して薬を購入するのが普通でした。
今現在も90年以上前からそういった「相談薬局」のスタイルを続けている薬局は存在していますが、医薬分業が進んで以降は、病院で医師による診断を受けて、処方せんをもらって薬局で処方薬を入手するスタイルが一般的になっていきました。
零売薬局の特徴
零売薬局の主な特徴として以下が挙げられます。
零売薬局の特徴 01
処方せん医薬品以外の医療用医薬品(非処方せん医薬品)の販売が可能
これまでご紹介してきましたように、零売薬局では処方せん医薬品以外の医療用医薬品を入手することができます。処方せんがないけれど医療用医薬品を購入したい、薬剤師に相談して薬を購入したいという方にはおすすめです。
零売薬局の特徴 02
ドラッグストアで買うよりも薬代が安価で購入できる場合がある
ドラッグストアで販売している一般用医薬品は自分で判断して購入することが一般的です。そのため、テレビCMで医薬品を宣伝したり、消費者に分かりやすいようにパッケージを作成したりするなど、医薬品を認知してもらうために多くのコストが発生します。
それに比べて、零売薬局では薬剤師が対面でカウンセリングをしながら医薬品を販売するため、宣伝広告にかかる費用が発生せず、比較的安く医薬品を購入することができます。また、薬剤師に相談をして購入できるので、安心して医薬品を服用できるというのも特徴の一つです。
零売薬局の特徴 03
病院に行けなくても薬を購入できる(時間がかからない)
零売薬局は「処方せんに基づかない医療用医薬品(非処方せん医薬品)の販売」ができるため、病院に処方せんをもらいに行けないときでも医薬品を購入することができます。病院に行く時間がないときでも普段飲んでいるお薬を購入できるのは大きなメリットになります。
※医師の診断が必要と判断した場合は医療機関の受診をお勧めすることもあります。
※購入できない医薬品もございますので、事前にお問い合わせください。
零売薬局と調剤薬局の違い
病院やクリニックに隣接するようにしてある一般的な調剤薬局は、医師による処方せんに基づいて調剤します。これに対し零売薬局は、医師による処方せんがなくても病院のお薬(非処方せん医薬品)を販売することが可能です。
零売薬局についてのよくあるご質問で、零売薬局は特別な許可があるのでしょうか?調剤薬局とは違う薬を取り扱っているのでしょうか?というご質問を頂くことがあります。零売薬局と調剤薬局では、「薬局の許可」や「取り扱いの出来る医薬品」「仕入れ先」は同じになりますので、零売薬局でも処方せんに基づく調剤をすることは可能です。
ただ、調剤薬局では「零売」処方せんなしで医療用医薬品を販売することは、原則していません。
零売薬局では、正確な薬の管理、顧客情報の管理、販売履歴の管理、アフタフォロー、販売時のカウンセリングなどお客様の安全を守るために様々な対策を行っています。
通常の調剤薬局ではその体制を整えることが難しいため、零売は受け付けることが出来ません。処方せんを持たずに近くの調剤薬局へ行って、医療用医薬品を買いたいと言っても断られる可能性が高いので注意が必要です。
零売薬局が再注目されるようになった背景
先述したように、零売薬局では医師による処方せんに基づかず、非処方せん医薬品を購入できます。言い換えれば、お薬を入手するにあたり必ずしも病院に出向かなくてもよいということになります。
昨今では、感染症拡大の影響により、病院に行きたくても行けないという状況に直面する患者様が増えてしまいました。
また、病院で処方せんをもらいたいけれど、病院側の都合で診察を制限されたり、診察まで長期間待たされたりする機会も多くなっています。そこで、処方せんなしでお薬を買える場所として零売薬局が再注目されるようになったのです。
病院での診察に行けないけれど、ドラッグストアで自分で医薬品を探すのではなく、薬剤師に相談して安全に効果の高い薬を買いたいというニーズを叶えられるため、零売薬局を利用される方が増えてきているようです。
薬の種類
一般的に、薬は以下3種類に大きく区分されます。
●OTC医薬品(市販薬)
●処方せん医薬品
●処方せん医薬品以外の医療用医薬品
ここでは上記3つの薬について解説いたします。
OTC医薬品(市販薬)
OTC医薬品とは、OTC(OverTheCounter)医薬品のことで、街のドラッグストアなどで購入可能な医薬品のことです。
一般的に、OTC医薬品は処方せん医薬品と比較して効き目が弱いとされていますが、いつでも入手できるという点で優れています。
処方せん医薬品
処方せん医薬品とは、医師による処方せんに基づいて処方される医薬品のことです。効果が高い反面、副作用の恐れや患者の状況把握などが求められるため、医師の診察を受けずに入手することはできない薬になります。
処方せん医薬品以外の医療用医薬品
処方せん医薬品以外の医療用医薬品は「非処方せん医薬品」とも呼ばれる医薬品のことです。必ずしも処方せんが必要でないことから、零売薬局でも取り扱われています。
零売薬局で購入できる薬の種類
●かぜ薬
●痛み止め
●アレルギー薬
●ビタミン剤
●ステロイド
●漢方など
零売薬局で購入できない薬の種類
●抗生物質
●高血圧のお薬
●糖尿病のお薬
●向精神薬
●睡眠導入剤
●抗がん剤など
零売薬局のメリット
零売薬局のメリットは以下の通りです。
●薬剤師に相談できるので安全に医療用医薬品を購入できる
●病院の診察時間外でも医療用医薬品を購入できる
●診察を受けずにお薬を入手できるため時間の短縮になる
薬剤師に相談できるので安全に医療用医薬品を購入できる
零売薬局のメリットひとつ目が「安全に医療用医薬品を購入できる」ことです。零売薬局では薬剤師によるカウンセリングに基づいて、非処方せん医薬品を購入できます。
症状やお悩みに合わせて、適切かつ適量を薬剤師に相談して購入できるため、安全という意味でも大きなメリットです。
病院の診察時間外でも医療用医薬品を購入できる
医師の診察を受けなければ医療用医薬品を購入できないと考えている方も多いかもしれませんが、零売薬局では処方せんがなくても医薬品を購入することができます。
そのため、病院の外来受付が終了してしまった18時以降でも薬を入手することができます。零売薬局によっては土曜日の午後や日曜、祝日でも営業している店舗がありますので、平日になかなかお休みが取れない方でも、薬剤師に相談しながら安心してお薬を購入できるというメリットがあります。
診察を受けずにお薬を入手できるため時間の短縮になる
病院によっては診察を受けるのに1時間以上待たなければいけないというところもあります。零売薬局では病院に診察に行く時間を短縮できるため、お子さんの習い事の間や、仕事のお昼休みの間などでも素早く薬を受け取ることができます。
零売薬局のデメリット
●保険がきかない
●店舗が限られている
保険がきかない
しかし、病院の診察料や薬剤師が調剤をするときの手数料(調剤基本料や技術料など)が不要なため、零売薬局での購入の方がお安くなる方もいらっしゃいます。
店舗が限られている
参考:薬局薬剤師に関する基礎資料(概要)|厚生労働省
零売薬局が少ない理由
●門前の病院がないため集客が困難
●開業のハードルが高い
●取り扱う薬に対する知識が必要
零売薬局は調剤薬局のように処方せんによる調剤をメインとしていないため、門前の病院から自動的に処方せんを持った患者さまが来る訳ではありません。集客も自分達で行っていく必要があります。
また、医師の説明を受けて患者さまが来局される訳ではないので、お薬を販売するときには、薬剤師が薬の副作用や服用の方法、禁忌なども把握しておく必要があります。患者さまからもお薬に関する質問を受ける機会が多いため、零売薬局の薬剤師はより専門的な知識が求められるのです。
一方、零売薬局は美肌やダイエットといった「健康美」や、体質改善や健康維持などの相談窓口としても機能していることが多く、症状以外の相談を患者さまから受けることがあります。
零売薬局は数こそ少ないものの、ドラッグストアや病院とは異なる機能で地域の方々に貢献している薬局といえるのではないでしょうか。
零売薬局を利用する際の流れ
2.来店・ご希望の場合はカウンセリングを実施
3.使用方法のご説明
4.お会計
まずは、LINEや電話・お問い合わせフォームから在庫の確認、お薬のお取り置き、カウンセリングの予約を行います。ご来店後、ご症状や現在服用中のお薬などお伺いさせていただきます。カウンセリングをご希望の方には現在のお悩みに応じて、薬剤師が最適なお薬をご提案させていただきます。
また、零売薬局はドラッグストアや病院とは違った選択肢を提案することも可能です。生活習慣の改善をはじめ、妊活、さらに美容など、多岐にわたって専門家がサポートします。
零売薬局の利用が向いている人
病院に行く時間がない
美容クリニックに行くのは抵抗があるが薬は購入したい
常用薬がなくなった緊急時
まずはアリス薬局にご相談ください
お薬の調達や健康、美容に関するお悩み事は、大阪市の堺筋本町と梅田にある零売薬局「アリス薬局」にお気軽にご相談ください。