【薬剤師監修】ニキビの飲み薬は皮膚科で何が出る?種類・効果・注意点を徹底解説

毎日のスキンケアや市販薬、皮膚科の塗り薬を試しても、繰り返しできてしまうニキビにお悩みではないでしょうか。
赤みや腫れが強いニキビや、何度も再発する肌トラブルには、外側のケアだけでなく、体の内側から作用する「飲み薬」が皮膚科で処方されるケースがあります。
本記事では、現役薬剤師が皮膚科で処方されるニキビの飲み薬の種類や効果、副作用や飲み合わせの注意点について、主に保険診療で用いられる薬を中心に分かりやすく解説します。
本記事を読めば、皮膚科でニキビ治療に処方される飲み薬の種類や注意点を理解し、安心して治療を受けられるようになるでしょう。
なお、通院が難しい場合や、継続処方をスムーズに受けたい場合には、オンライン診療を利用するという選択肢もあります。自宅から診察を受けられるため、治療を続けやすい点がメリットです。
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※本記事は薬剤師の知見に加え、日本皮膚科学会のガイドライン等を参考に作成しています。
目次
【皮膚科で処方される】ニキビの飲み薬の種類一覧

皮膚科で処方される代表的な飲み薬(内服薬)の種類と特徴を整理しました。
| 分類 | 薬剤名 | 期待される作用 | 保険適用 | 主な注意点 |
| 抗生物質 | ミノサイクリン
ドキシサイクリン |
アクネ菌の殺菌
炎症を抑制 (第一選択薬) |
あり | 長期服用は耐性菌のリスクがある
一部の薬やサプリとの飲み合わせに注意する |
| ロキシスロマイシン
クラリスロマイシン |
アクネ菌の殺菌
炎症を抑制 (第二選択薬) |
あり | 長期服用は耐性菌のリスクがある
胃腸症状が出ることがある |
|
| 漢方・ビタミン | 十味敗毒湯など | 体質改善・炎症抑制 | あり | 体質に合わない場合がある |
| ビタミンB・C | 肌代謝の補助 | あり | 効果は補助的である |
※薬の種類や処方内容は、症状や体質によって異なります。
抗生物質(保険適用)
日本皮膚科学会の「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」では、炎症を伴うニキビ(炎症性皮疹)に対して、塗り薬に加えて抗生物質の飲み薬を用いた治療が示されています。主に使用されるのは「テトラサイクリン系」と「マクロライド系」の2種類です。
第一選択となることが多いのは、ミノサイクリンやドキシサイクリンなどのテトラサイクリン系です。アクネ菌の増殖に必要なたんぱく質の合成を阻害して、菌が増えるのを防ぎます。特にドキシサイクリンは、『尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023』において、ニキビ治療の選択肢として強く推奨されている薬です。
一方、テトラサイクリン系の抗生物質でめまいやふらつきなどの副作用が出た場合、ロキシスロマイシンやクラリスロマイシンなどのマクロライド系が代替として処方されることがあります。マクロライド系の抗生物質は、抗菌作用に加えて炎症を抑える作用があり、比較的副作用が少ない点が特徴です。
抗生物質を使用する際に最も注意すべきなのは、耐性菌が出現するリスクです。漫然と飲み続けるのは避け、炎症が強い時期に必要最小限の期間で服用しましょう。目安として数週間〜3か月程度で調整されることが多く、再発予防のためアダパレンなどの塗り薬を併用します。
漢方薬・ビタミン(保険適用)
抗生物質のような即効性を目的とする治療とは異なり、体質に合わせて体の内側から肌環境を整える目的で、漢方薬やビタミン剤が処方されることも少なくありません。
漢方薬では十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)がよく知られていますが、体質に合った漢方薬を選ぶことが重要です。
赤みが強くのぼせやすい場合は清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)、生理前に悪化し血行不良がみられる場合は桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)など、症状に応じて使い分けられます。自己判断せず、医師や薬剤師に相談して選んでください。
補助的な治療としてビタミン剤も併用されます。ビタミンB2・B6は皮脂分泌のコントロールを助け、ビタミンCは抗酸化作用や肌のターンオーバーを支える働きがあります。
漢方薬やビタミン剤はニキビ治療の主役となるものではありませんが、副作用のリスクが比較的低く、長期的な肌管理に用いられる場合が多いです。
ただし、体質に合わない場合や長期間の服用では、むくみや血圧の変化、肝機能への影響などがみられる場合もあるため、定期的に医師の診察を受けながら使用することが大切です。
塗り薬だけじゃ治らない?飲み薬が必要な3つの判断基準

皮膚科でのニキビ治療は、基本的に塗り薬(外用薬)から始まります。
ただし、症状が進んでいる場合や範囲が広い場合は、塗り薬だけでは十分な改善が見込めないことが多いです。
日本皮膚科学会のガイドラインでも、炎症が強い場合などには、塗り薬に加えて飲み薬(内服薬)を併用する治療が示されています。
ニキビ治療において、飲み薬が必要になる目安を3つ解説します。
あご・フェイスラインの「しこりニキビ」である
触ると硬く、皮膚の下に盛り上がりを感じる「しこりニキビ」は、炎症が皮膚の表面だけでなく、奥の深い部分まで達している状態です。
炎症が深くなると、塗り薬の成分が患部の中心まで届きにくくなるため、抗生物質などの飲み薬を併用して、体の内側から炎症を抑える治療が行われる場合があります。
また、しこりニキビは肌の奥まで炎症が及びやすく、クレーター状の凹みや色素沈着といったニキビ痕が残りやすい特徴があります。しこりニキビの可能性がある場合は、塗り薬だけで様子を見続けず、早めに医師へ相談しましょう。
背中・胸など広範囲に広がっている
顔だけでなく、背中や胸などにニキビが広範囲に多発している場合も、飲み薬が検討される目安の一つです。
背中などの広い範囲では、塗り薬を毎日ムラなく塗るのが難しく、治療効果が安定しにくいため、改善に時間がかかることがあります。
また、背中のニキビは、「マラセチア菌」というカビの一種が原因で起こるマラセチア毛包炎の可能性もあります。マラセチア毛包炎では、一般的なニキビ用の塗り薬が効きにくく、十分な効果が得られないケースも少なくありません。
生理周期で必ず悪化する
「生理前になると口周りにニキビができる」と悩む女性は少なくありません。原因の一つは、生理周期に伴うホルモンバランスの変動です。
生理前は黄体ホルモンが増加し、皮脂の分泌が活発になって毛穴が詰まりやすくなるため、ニキビができやすくなります。
塗り薬は、今できているニキビの炎症を抑える治療には有効ですが、体内で起きているホルモンの変動を整えることはできません。
毎月決まった時期にニキビを繰り返す場合は、漢方薬などを用いて、体の内側から肌環境を整える治療が検討されることがあります。
【薬剤師が解説】塗り薬では治りにくい理由
塗り薬で治りにくいニキビがある理由は、炎症が肌の奥で起こっていたり、皮脂分泌やホルモンバランスなど体の内側の要因が関係していたりするためです。
塗り薬は、皮膚の表面や比較的浅い部分に作用するように作られています。重症化したニキビでは、炎症が肌の奥で起こり、薬が届きにくくなる場合があります。
また、ニキビの原因が皮膚の表面だけでなく、皮脂が多く出やすい体質やホルモンバランスの影響にある場合、外側からの治療だけでは改善が難しいです。
飲み薬を併用すると、有効成分が血液によって全身に運ばれ、肌の奥や皮脂腺にも作用します。皮膚科では、外側と内側の両方から炎症を抑える目的で、塗り薬と飲み薬を組み合わせた治療が行われています。
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【薬剤師が警告】飲み薬の副作用と「飲み合わせ」の注意点

飲み薬は成分が血液に乗って全身を巡るため、塗り薬に比べて副作用や相互作用(飲み合わせ)のリスクが高いです。安全に治療を進めるためには、正しい知識を持って服用することが重要です。
食品やサプリメントの中には、薬の効き方に影響するものがあります。薬によっては必ず守るべき注意点もあるため、服用前に確認し、指示を守るようにしてください。
抗生物質と牛乳・サプリの飲み合わせ
ニキビ治療でよく処方されるテトラサイクリン系の抗生物質は、鉄・マグネシウム・カルシウムを多く含むサプリメントや胃薬と一緒に服用すると、吸収されにくくなり、効果が弱まることがあります。
鉄・マグネシウム・カルシウムなどのミネラルが薬の成分と結びつき、体内への吸収を妨げる性質を持つためです。
特にマルチミネラルや鉄のサプリメント、市販の胃薬や便秘薬など、ミネラルを多く含む製品には注意が必要です。また、同じ抗生物質でも種類によっては、牛乳やヨーグルトなどの乳製品が吸収に影響する場合もあります。
服用時は基本的に水を用い、乳製品やミネラルを含むサプリメントは2時間ほど間隔をあけることが望ましいです。判断に迷う場合は、医師または薬剤師に確認しましょう。
長期服用による「菌交代現象」や胃腸障害
抗生物質は、ニキビの原因であるアクネ菌を殺菌する一方、腸内や皮膚に存在する有益な常在菌まで減らしてしまう場合があります。長期服用が続くと、「菌交代現象(きんこうたいげんしょう)」が起こるリスクがあります。
菌交代現象とは、抗生物質が効かない耐性菌やカビの一種(真菌)が、細菌が減少した環境で異常に増殖する状態です。女性では、デリケートゾーンのかゆみを伴うカンジダ膣炎を発症しやすくなることが知られています。
さらに、腸内フローラのバランスが崩れると、下痢や腹痛、胃もたれなどの胃腸障害が起こる場合もあるでしょう。
皮膚科診療では、リスクを軽減する目的で整腸剤(ビオフェルミンなど)を併用したり、抗生物質の服用期間を必要最小限(目安として3か月以内)にとどめたりしています。服用中に体調の変化を感じた場合は、無理に継続せず、医師または薬剤師へ相談してください。
【通院 vs オンライン】ニキビの飲み薬はどこでもらうべき?

ニキビの飲み薬を手に入れる方法には、皮膚科への通院のほか、近年普及しているオンライン診療があります。どちらも医師の診察を受ける点は同じですが、適した症状や状況は異なるものです。
ここでは対面診療が必要なケースとオンライン診療を利用できるケース、そして避けるべき薬の入手方法について、分かりやすく解説します。
皮膚科(対面)に行くべきケース
初めて受診する場合や、症状が重いニキビの場合は、対面の皮膚科を受診するのが基本です。ニキビに見えても、実際には別の皮膚疾患の場合もあるため、医師が直接肌を確認して診断することが重要とされています。
また、腫れが強く膿がたまっている場合は、その場で処置を受けられることがあり、症状の早期改善につながる可能性があります。
直接肌を見てもらえる安心感があり、保険診療の手続きもスムーズに行える点は、対面診療ならではの大きなメリットといえるでしょう。
オンライン診療が向いているケース
一方で、すでに医師による診断がついており、治療方針が決まっている場合には、オンライン診療が便利です。「仕事が忙しくて通院の時間が取れない」「薬を切らさずに続けたい」という方に向いています。
特に飲み慣れた抗生物質や漢方薬のリピート処方は、オンライン診療でも対応しやすい治療です。問診を受けて問題がなければ、薬が自宅に配送されるため、通院や待ち時間の負担を減らせます。
ただし、画面越しでは肌の状態が正確に伝わりにくい場合があります。症状が変わらないときや違和感があるときは、無理にオンラインで済ませず、対面で受診することが大切です。
「アリスの届ける薬」では、ニキビ治療に対応したオンライン診療を行っています。通院が難しい場合は、検討するとよいでしょう。
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【注意】個人輸入(通販)は絶対NGな理由
インターネット上には、海外の医薬品を個人輸入で購入できるサイトもありますが、薬剤師としてこの方法はおすすめできません。健康被害のリスクが高く、万が一の際の救済措置も受けられないためです。
個人輸入で入手できる薬は品質の保証がなく、パッケージが本物に見えても、中身が偽物であったり、有害な不純物が混入していたりする事例が報告されています。効果が得られないだけでなく、予期せぬ健康被害につながる可能性もあるため注意が必要です。
厚生労働省も医薬品の個人輸入については品質や安全性が保証されない可能性があるとして、注意喚起を行っています。
さらに、個人輸入の薬は公的なセーフティネットである「医薬品副作用被害救済制度」の対象外です。正規に処方された薬であれば、重い副作用が出た場合に医療費などの給付を受けられますが、個人輸入ではすべて自己責任となります。
「安いから」「手軽だから」という理由で、ご自身の体を危険にさらす選択は避けましょう。
治療期間と費用の目安(保険診療)

保険診療では、健康保険が適用されるため、窓口での支払いは原則1〜3割負担です。たとえば3割負担の場合、診察と2週間分の飲み薬(抗生物質や漢方薬)・塗り薬を含め、1回あたり1,500円〜3,000円程度が目安です。
ニキビ治療では、炎症が落ち着いた後も再発を防ぐため、治療を継続することが推奨されています。費用を考える際には、治療期間は症状が落ち着くまでの急性期(約3か月)と、再発を防ぐ維持期(半年〜1年以上)をあわせて考える必要があります。
薬の種類や量によって費用は前後しますが、比較的負担を抑えながら長期的に治療を続けやすい点が、保険診療のメリットです。
皮膚科のニキビ飲み薬と市販薬の違い

ドラッグストアでもニキビ向けの飲み薬は販売されていますが、皮膚科で処方される薬とは、作用の強さや目的が大きく異なる薬です。
皮膚科で処方される抗生物質は、ニキビの原因であるアクネ菌を殺菌したり増殖を抑えたりする作用があり、炎症を直接改善する目的で使用されます。医療用医薬品は、市販薬よりも作用が明確で、炎症を抑える効果が期待できる反面、副作用のリスク管理が必要になるため、医師の診断のもとで使用されます。
市販薬は、ビタミンや生薬を中心とした配合が多く、肌の代謝を整える補助的な役割が中心です。赤く腫れて痛みを伴うニキビや、繰り返し悪化する症状では、市販薬のみで十分な改善が得られない場合があります。炎症を早く抑えたい場合は、医療機関での治療が適しています。
皮膚科で処方されるニキビの飲み薬に関するよくある質問

薬局の窓口でよくいただく質問をQ&A形式でまとめました。疑問を解消して、納得して治療に取り組みましょう。
Q. 飲み薬だけで治りますか?
飲み薬だけで治療を完結させることは、一般的な皮膚科診療においては稀です。飲み薬は、体の内側から炎症を抑えることには優れていますが、毛穴の詰まりを直接解消する力は弱いためです。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、アダパレンや過酸化ベンゾイルなどの塗り薬を基本とし、必要に応じて飲み薬を併用する方法が推奨されています。
内側と外側の両方からアプローチすることで、より効果的に症状の改善を目指せます。
Q. ニキビの飲み薬はどれくらいで効果が出ますか?
抗生物質の内服では、早い方で2週間〜4週間ほどで赤みや腫れの変化を感じることがあります。
治療の見直し(効果判定)は6週間〜8週間を目安に行うことが多く、自己判断で中止せず医師の指示に従いましょう。
Q. ニキビの飲み薬は途中でやめても大丈夫ですか?
自己判断で途中で薬の服用をやめるのはおすすめできません。症状が軽くなっても、炎症の原因が完全に治まっていない場合があり、服用を早くやめると再発することがあります。
特に抗生物質は、十分な期間を服用しないことで治療が不十分になったり、耐性菌が生じやすくなったりする可能性もあります。
一方で、副作用が疑われる症状が出た場合には、無理に飲み続けず、早めに医師または薬剤師へ相談することが重要です。服用期間や中止のタイミングは症状や薬の種類によって異なるため、自己判断せず、必ず医師の指示に従いましょう。
Q. 薬を飲み終わったら、ニキビが再発しませんか?
再発する可能性はあります。特に抗生物質は炎症を抑える働きが中心のため、肌の状態が十分に整う前に服用をやめると、再びアクネ菌が増えて症状がぶり返すことがあります。
再発を防ぐためには、医師の指示に従って服用を続け、飲み薬の終了後も塗り薬による維持療法を行うことが重要です。
Q. ニキビの飲み薬に副作用が出た場合はどうすればよいですか?
発疹、強い胃痛、めまい、異常なだるさなど、普段と違う症状が出た場合は、自己判断で服用を続けず、速やかに医師または薬剤師へ相談してください。
軽い症状でも、薬の変更や量の調整が必要になる場合があります。特に抗生物質では、副作用の早期対応が重要です。
Q. 市販のニキビ薬(飲み薬)との違いは何ですか?
成分の強さと、治療の目的が異なります。
市販のニキビ向け内服は、ビタミン剤や漢方など体調・肌荒れの改善をサポートする目的のものが中心です。
一方で、病院で処方される薬は「医療用医薬品」であり、病気の治療を目的としています。医師の診断のもとでしか使用できない強力な成分が含まれており、効果が期待できる反面、副作用のリスク管理も必要になります。
「今あるニキビを治したい」のか、「肌荒れしにくい体調を整えたい」のかによって、使い分けることが大切です。
市販薬で改善しない場合は、自己判断を続けるよりも一度医師に相談しましょう。
まとめ
ニキビ治療における飲み薬は、塗り薬だけでは届かない体の内側からの改善が期待できる有効な治療法です。保険適用の抗生物質や漢方薬など、症状の重さや原因に応じて適切な薬を選ぶことが重要になります。
服用する際は副作用や飲み合わせに注意し、自己判断で中断したり、個人輸入の薬を使用したりしないようにしましょう。飲み薬は治療の一部であり、塗り薬と併用しながら、医師の指導のもとでニキビができにくい状態を目指していくことが大切です。
ニキビに悩んでいる場合は、一人で抱え込まず、まずは医療機関で相談し、適切な治療方法を検討してみてください。
