妊活中の水不足が不妊の原因に?
更新日:2021年11月27日
こんにちは!
処方箋なしで病院の薬が買える薬局(零売薬局)アリス薬局の薬剤師 山田明里紗です。
妊活中は、健康的な身体を維持するために、運動や食事に気を使っている方も多いでしょう。
「妊活中は水をたくさん飲んだ方が良い」
このような話を聞いたことがある方も、少なくないと思います。
実際に、妊活中に水分補給を行うことは大切ですが、飲みすぎにも注意が必要です。
本記事では、妊活中にどれくらいの水を飲むのが最適なのかについて、詳しくご紹介したいと思います。
目次
妊活中に水分補給が大切な理由
妊活中に限らず、健康的な身体を維持するためには水分補給が大切です。
厚生労働省では、「健康のため水を飲もう」推進運動を行っており、熱中症や脳梗塞、心筋梗塞など様々な健康障害のリスクを下げるための運動を全国で広く展開しています。
また、適切な水分補給を行うことは、健康の維持だけでなく妊娠しやすい身体作りにも繋がるのです。
ここでは、妊活中に水分補給が大切な理由について、ご紹介します。
人間の身体の約60%は水分
「人間の身体は、約60%が水分でできている」 このような話を聞いたことがある方も、多いのではないでしょうか。
正確には、年代によって体内の水分量は変化しており、
高齢者で約50〜55%
成人で約60〜65%
子供で約70%
新生児で約75%
胎児は約90が水分だと言われています。
このように、人間の身体の大部分は水分でできているため、水分不足になると様々な不調が現れやすくなるのです。
妊娠しやすい体作りに繋がる
妊活中の水分補給は、妊娠しやすい体作りの為にも重要です。
実は、受精卵も約60%は水分でできています。
また、質の良い卵子を育てるには、血行促進も大切です。
体に水分が不足していると、血液はドロドロになり、血行不良が起こりやすくなります。
つまり、適切に水分を摂取することは、血行を促進し妊娠しやすい体作りに繋がるのです。
妊活中の水分は何でもOK?
妊活中の水分摂取が重要だとお伝えしましたが、飲み物なら何でも良いというわけではありません。
ここでは、避けるべき飲み物やオススメの飲み物を、ご紹介します。
基本は常温の水
基本的に、水分補給は、常温の水を飲むようにしましょう。
冷たい水は体を冷やしやすいため、妊活中は常温の水がオススメです。
避けるべき水分(飲み物)
下記の飲み物は、水の代わりにはなりません。
・牛乳
・コーヒー
・お酒(アルコール)
・緑茶
・紅茶
・ジュース
・果汁飲料
これらの飲み物は、嗜好品ですので、1日の水分摂取量には含みません。
さらに、アルコールは妊活中は避けた方が良いでしょう。
また、20年以上前の論文によると、過剰なカフェイン摂取は、妊娠に悪影響を及ぼす可能性もあるため、気になる方は1日1〜2杯程度にしておきましょう。
(※人工授精を受けている女性では、1日1〜5杯のコーヒーを飲む人は、飲まない人に比べて1.5倍、妊娠・出産率が高くなったという研究結果も報告されています。)
水以外でオススメの飲み物
基本的には、常温の水が1番ですが、それ以外で水分補給するのであれば、下記の飲み物もオススメです。
・ノンカフェインのハーブティー
・ルイボスティー
・白湯
・麦茶
・ほうじ茶
妊活中の水はどれぐらい摂るべき?
妊活中の水分摂取は、とても大切ですが、飲みすぎも水分過剰摂取となりますので、適切な量を摂取する必要があります。
水分過剰摂取になると、むくみ等の原因にもなりますので、注意が必要です。
ここでは、妊活中に摂るべき水の量について、ご紹介します。
1.2リットルを目安に
一般的に、人は1日に2.5リットルの水分が必要だと言われています。
その中で、食事からの摂取が約1リットル、体内で作られるのが約0.3リットルです。
つまり、残りの約1.2リットルは、飲み水から摂取する必要があるのです。
ただし、水の適切な摂取量は、人によっても異なります。 なぜなら、1日の水分排出量が、人によって違うからです。
例えば、運動を毎日していて、たくさん汗をかく人と、そうでない人では必要な水分量が変わってきますよね。
そのため、1.2リットルを目安に、ご自身の生活や体質に合わせて水分補給をされることをオススメします。
こまめな水分補給が大切
妊活中の水分補給は、摂取量や飲み物の種類も大切ですが、こまめに飲むこともポイントです。
例えば、1.2リットル摂取する必要があるからと言って、寝る前に一度に大量に飲むというのはオススメできません。
適切な量を、1日の中でこまめに摂取するようにしましょう。
また、喉が渇いてから飲むというのも、避けるべきです。
喉が渇いていると感じたら、すでに脱水が始まっているということです。
そのため、喉が渇く前に水分補給をすることを、心がけましょう。
薬剤師
山田 明里紗
この記事を書いた人
専門家の紹介