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男性不妊の原因や年齢との関係について

更新日:2021年11月08日

こんにちは!
処方箋なしで病院の薬が買える薬局(零売薬局)アリス薬局の薬剤師 山田明里紗です。

日本では、現在多くの夫婦が「不妊」で悩んでいます。 不妊の原因は、決して女性だけではありません。 男性の不妊症が原因で、子どもをなかなか授かることができない夫婦も少なくないのです。 また、女性の不妊に年齢が影響していることは、よく知られていますよね。 実は、男性不妊にも年齢が関係していると言われているのです。 そこで本記事では、男性不妊の原因や年齢との関係について、ご紹介したいと思います。

男性不妊の原因や年齢との関係について

男性不妊とは

そもそも「不妊症」とは、妊娠を希望し、避妊をせずに通常頻度で性交渉を行っているにも関わらず、1年間以上妊娠に至らない場合のことです。 不妊症の中でも、男性側に原因が考えられる場合は「男性不妊」と呼びます。

男性不妊の割合

厚生労働省が発表している2015年の調査結果では、日本の夫婦全体の5.5組に1組が、不妊の検査や治療を受けたことがある(または現在受けている)そうです。 不妊症や不妊治療というと、女性が大半だと思われる方も多いかもしれません。 しかし、実際は男性に不妊の原因があるケースも多いのです。 2017年にWHO(世界保健機関)が行った調査によると、不妊症のカップルのうち、男性のみに原因があるケースが24%、男性と女性の両方に原因があるケースが24%でした。 つまり、男性に不妊症の原因がある割合は48%で、約半数だということです。 こういった結果からもわかるように、男性に不妊の原因が考えられるケースは決して珍しいものではありません。 そのため、なかなか妊娠が成立しない場合には、男女ともに検査をする必要があるのです。

男性不妊の主な原因

男性不妊は、病因別に、大きく3つに分けることができます。 ここでは、それら3つの原因について、詳しくご紹介したいと思います。

1.造精機能障害

1つ目は、精子を作る過程に問題が生じている「造精機能障害」です。 男性不妊の原因の中でも、最も多いと言われているのが、この「造精機能障害」で、約90%の割合を占めると言われています。 造精機能障害には、下記のようなものがあげられます。

無精子症

無精子症とは、精液の中に精子が存在しない状態のことで、造精機能障害の中でも重症だと言えます。 ただし、精液中に精子が全く存在していなくても、精巣や精巣上体に精子がある場合には、顕微授精などの不妊治療を行うことができますので、妊娠も可能です。

乏精子症

2010年にWHO(世界保健機関)が発表した健康な精子の基準値は、精液量が1.5ml以上で精子濃度が1500万/ml以上、精子運動率が40%以上で形態が正常な精子が4%以上です。 精子濃度が1500万/ml以下の場合は、乏精子症となります。 つまり、精液中に精子は存在していますが、基準値に比べ、その数が少ないという状態です。 基準値に比べ、どのくらい精子濃度が低いかによって、不妊治療の方法が異なります。 少し低いぐらいであれば、タイミング法などから始めますが、かなり低い場合には、人工授精や体外受精、顕微授精などを行うこともあります。

精子無力症

前述の基準値では、精子運動率は40%以上が正常です。 精子運動率が40%未満の場合は、精子無力症となります。 つまり、精子の数は充分でも、元気な精子の数が少ないといった状態です。 精子の状態によって、人工授精や顕微授精などの不妊治療を行います。

精索静脈瘤

「乏精子症」や「精子無力症」は、精索静脈瘤が原因となっていることも少なくありません。 精索静脈瘤とは、精巣やその上部に静脈瘤(静脈の拡張)ができた状態のことです。 不妊で悩んでいる男性の40%以上に、精索静脈瘤が認められており、男性不妊に大きく影響していると言えます。 精索静脈瘤が原因の場合は、手術で改善することもできますので、まずは検査を受けてみることが大切です。

2.精路通過障害

2つ目は、精子は正常に作られていても、出てくるまでに問題が生じている「精路通過障害」です。 精子の通り道に、何らかの異常が生じ、射精を妨げられてしまっています。 精路通過障害は、男性不妊の原因の5%程度で、下記のようなものがあげられます。

精巣上体炎、精管炎

クラミジアや淋病などの性感染症で起きた炎症が原因で、精巣上体管や精管が塞がることがあります。 陰嚢内に痛みがある場合には、早めに泌尿器科を受診しましょう。

逆行性射精

射精時、精液が尿道に送られず、膀胱に逆流してしまう現象を「逆行性射精」と言います。 射精しても、精液が出なかったり、少なかったりします。 糖尿病や、前立腺の手術が原因となることもあるようです。

3.性機能障害

3つ目は、性交渉をうまく持つことができない「性機能障害」です。 性交渉が持てないことが、不妊の原因となっている方のことで、男性不妊の約3%だと言われています。 性機能障害には、下記のようなものがあげられます。

勃起不全(ED)

勃起不全は、EDと呼ばれ、性交渉の時に充分に勃起しない場合や、勃起を維持できない状態のことです。 勃起不全(ED)には、精神的なものが要因となっている「心因性」、血流や神経に障害や異常がある「器質性」、薬の副作用による「薬剤性」などがあります。 勃起不全(ED)は、診察や治療で改善されることも多いですので、まずは専門医の受診をオススメします。

膣内射精障害

膣内射精障害は、性交時、膣内で射精できない状態のことです。 自慰行為では射精できますが、膣内では射精できないため、妊娠に至りません。 心理的なものが原因となっている場合や、自慰行為の方法が原因となっている可能性もあります。

男性不妊と年齢の関係

男性不妊には、年齢も大きく影響しています。 男性は、何歳になっても妊娠させる力があると思っている方も多いようですが、それは間違いなのです。

35歳頃から妊孕力が低下

女性は、35歳を過ぎると妊娠力が大きく低下すると言われています。 これは、年齢とともに卵子の数が減少し、卵子の質も低下していくからです。 ただし、この「35歳」という壁は、女性だけのものではありません。 男性の中には「加齢によって精子機能が低下する人」と「加齢による精子機能の低下が見られない人」がいるそうです。 加齢によって精子機能が低下する場合でも、精子濃度は変化しないことが多く、精子運動率や精液量が低下する傾向があるようです。 つまり、精子は卵子同様、老化するものだと言えるでしょう。 精子の老化が始まるタイミングは、人によっても異なりますが、35歳が1つの目安になります。

妊活を始めるなら男性も精液検査を

妊活を始めるなら男性も精液検査を

今回ご紹介したように、不妊の約半数は男性に原因があります。 そのため、妊活は決して女性だけのものではなく、夫婦やパートナーが共に協力して進めていくことが大切なのです。 「妊娠を望み、妊活しているけれど、なかなか妊娠しない」 このような場合には、男性も一度、精液検査をしてみてはいかがでしょうか。

参照:不妊治療について/厚生労働省

参照:男性不妊の原因と種類・検査/医療法人浅田レディースクリニック

この記事を書いた人

専門家の紹介

薬剤師山田 明里紗

薬剤師
山田 明里紗

製薬会社勤務にて、ビタミン様物質、腸の免疫学的製剤を担当し、「腸」の状態が健康だけではなく、美容や精神面にも大きく影響していることを実感。 その後、インナービュティープランナー、栄養カウンセラーの資格を取得。 現在、アリス薬局にてカウンセリング業務に従事している。

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