妊娠できない原因は体質のせい？原因不明の不妊「腎虚」について

こんにちは！

大阪で処方箋なしで病院の薬が買える(零売薬局)アリス薬局の薬剤師　山田明里紗です。

クリニックに行って検査をしても、病気は見つからない、不妊症の原因が全く分からないという方は少なくありません。

子宮や卵巣、ホルモン値に異常が無いにも関わらず、なかなか妊娠できないという方は、もしかすると東洋医学（漢方）でいう腎虚という症状かもしれません。

このコラムでは腎虚というものがどういった状態で、具体的に、どのような症状が現れるのか。

また体質の改善法などについて詳しく解説していきます。

腎虚とは

冷えるタイプ（腎陽虚タイプ）

陽虚タイプは生活習慣と大きな関りがあります。

見受けられる症状

・手足がいつも冷たい

・昼間に眠たくなる

・下半身が冷える（特に腰から下）

・腰痛がある

・夜トイレで目が覚める

合併する症

冷えることで血の巡りもわるくなり、瘀血症状を呈することも多くあります。

生理状態：経血量が多く、痛みを伴うことが多い

重度になると月経異常や無月経を伴うこともあります。

そして瘀血症状がひどくなると子宮内膜症や子宮筋腫の原因になります。

ほてるタイプ（腎陰虚タイプ）

陰虚タイプは身体の中の潤いが少なくなる現象です。

見受けられる症状

・のどが乾く

・肌が乾燥する

・ドライアイ

・ほてる

・コロコロ便になる（便が固い）

・足が冷える

・睡眠の質が悪い（起きても疲れが取れない）

生理状態：経血量が少ない。痛みは人によって伴う人と伴わない人がいる

食べ物でのアプローチ

■腎陽虚

おすすめ食材

羊肉、エビ、牛肉、鶏肉など身体の中に熱を生み出すものを摂りましょう。

他にターメリック、生姜、にんにく、ネギや香辛料もおすすめです。

NG食材

身体を冷やす夏野菜・生野菜はできるだけ避けましょう。

野菜をとるときは温かいスープにするなど、なるべく冷やさないように心がけましょう

■腎陰虚

おすすめ食材

甘味と酸味があるものは「甘酸化陰」といわれ陰水を補い身体を潤す働きがあります。

ぶどう、みかん、すいか、ライチ、トマト、グレープフルーツ、レモンなど。

なるべく自然の甘味を利用しましょう。

また身体の熱を冷ますために、

白きくらげ、豆腐、はまぐり、黒米もおすすめです。

NG食材

唐辛子、こしょう、香辛料は、身体を乾かす作用があるため、ほてりを感じるときは特に避けましょう。

おすすめの漢方薬

「腎」は成長・発育・生殖の臓器であるため年を重ねるごとに誰でも衰えてくる臓であります。

腎虚の一般的な症状として、

「白髪、脱毛、歯の脱落、皮膚の萎縮、
知覚・知能・運動神経系の低下、記憶力の低下、不器用、つまずき易いなど」

があります。

しかし老化だけでなく、若い人でも過労などで体力、気力を過酷に消耗すると腎虚になることがあります。

上記のような陽虚・陰虚などそれぞれに伴った症状が出た場合は漢方薬でバランスを整えましょう。

「腎」は生殖における「精」のエネルギーを補うことから、原因がないのになかなか授かれないという方は特におすすめです。

■腎陽虚

・八味地黄丸

・牛車腎気丸

・温経湯など

陽虚の方の周期療法はこちら（冷えが特に強い方）

■腎陰虚

・知柏地黄丸

・六味丸料

陰虚の方の周期療法はこちら（のぼせや渇きが強い方）