妊活中のダイエットはOK?妊娠と体重の関係とは?
更新日:2021年11月16日
こんにちは!
処方箋なしで病院の薬が買える薬局(零売薬局)アリス薬局の薬剤師 山田明里紗です。
健康な体を維持するうえで、体重管理は欠かせません。
特に、妊活中の体重は、妊娠率をアップさせるためにも重要なポイントです。
本記事では、妊活中の方に知って頂きたい「妊娠と体重の関係」について、ご紹介したいと思います。
妊活中の体重管理にはBMIをチェック
妊活中は、痩せすぎも太り過ぎも、よくありません。
どちらも、妊娠に悪影響を与える可能性があるのです。
痩せすぎや太り過ぎの判断には、BMIを使用します。
BMIとは、肥満度を表す指標で、国際的に用いられている指数です。
【BMIの計算式】 BMI=体重(kg)÷身長(m)の2乗
日本肥満学会では、BMIの数値が18.5未満を「低体重(痩せすぎ)」、25以上を「肥満(太り過ぎ)」だと定めています。
また、BMIが22であれば標準体重で、最も病気になりにくい状態だということです。
妊娠しやすい体重というのは、このBMIが22になる場合だと言われています。
痩せすぎ(BMIが18.5未満)が妊活に与える影響
痩せすぎている場合、下記のようなリスクがあります。
・無排卵(排卵障害)
・生理不順
・子宮内膜症
・低出生体重児の出産
・早産
※男性の痩せすぎは、精子の運動率や精子数が低下する可能性があります。
太り過ぎ(BMIが25以上)が妊活に与える影響
太り過ぎている場合、下記のようなリスクがあります。
・多嚢胞性卵巣症候群
・生理不順
・無排卵(排卵障害)
・難産(帝王切開)
・妊娠糖尿病
・妊娠高血圧症候群
・血栓症
・早産
・流産や死産
・新生児死亡率の増加
※男性の太り過ぎは、性機能不全などのリスクが高まります。
体脂肪率にも注目を
BMIだけでなく、体脂肪率にも注目してみましょう。
女性の場合は、妊活中の理想的な体脂肪率は22%〜27%だと言われています。
一般的に、体脂肪率が22%を下回ると月経不順が起こりやすくなります。
また、体脂肪率が17%を下回ると、月経が止まってしまう可能性もありますので注意が必要です。
一方で、体脂肪率が30%が超える場合も、排卵障害などが起こる可能性が高くなります。
このように、体脂肪率も妊娠に影響を与えますので、体重だけでなく、自分の体脂肪率を知っておくことも大切です。
妊活中は適正体重キープが理想!ダイエットが必要な場合も
今回ご紹介したように、体重(体型)は妊娠に大きな影響を与えます。
BMIが25以上や、体脂肪率が30%を超える場合は妊活中であっても、ダイエットが必要だと言えます。
ただし、極端なダイエットは、排卵障害や生理不順に繋がる可能性があるため、正しい食生活や適度な運動を心がけ、適正体重を目指すようにしましょう。
妊活中の食事や、運動については、下記の記事をご確認ください。
関連記事:【妊活中の食事】必要な栄養素とは?
関連記事:【妊活】必要な運動の頻度や時間
薬剤師
山田 明里紗
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