アムロジピンを飲んでから足がむくむ・だるい。副作用の見分け方と対処法【薬剤師解説】

血圧の薬(アムロジピン)を飲み始めてから、「足がパンパンにむくむ」「体がだるい」といった症状でお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。こういった症状は、アムロジピンの代表的な副作用の可能性があります。
この記事では、アリス薬局の薬剤師の視点から、アムロジピンの副作用の見分け方や症状別の対処法について詳しく解説いたします。
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目次
「足がむくむ」「だるい」はアムロジピンの副作用?
アムロジピンの服用を始めてから現れた「むくみ」や「体のだるさ」は、薬の作用によって引き起こされている可能性が高いと考えられます。ここでは、なぜそのような症状が起こるのか具体的な理由を解説します。
アムロジピンで足がむくむ理由
アムロジピンはカルシウム拮抗薬に分類され、動脈側の血管を拡張させて血圧を下げる働きを持っています。しかし、毛細血管は拡張しないため、結果的に局所的な血管内の圧力が高まります。
足がむくむのは、静脈から心臓へ戻る血流が弱まることで水分が足に滞留しやすくなるためです。
なお、アムロジピンの用量が多くなるほど、この副作用は出やすい傾向があります。
アムロジピンの副作用があらわれる時期
副作用の症状によって、発現しやすい時期が異なる点に注意が必要です。
比較的早く出るものとして、服用開始から1~2日、あるいは1~2週間程度で頭痛、顔のほてり、動悸などが見られるケースがあります。
一方で、むくみや歯茎の腫れなどは、数週間から数カ月かけて徐々に進行する傾向が見受けられます。
日々の体調の変化に注意し、服用開始時期と症状のタイミングを照らし合わせることが重要です。
アムロジピン(カルシウム拮抗薬)の主な副作用一覧と症状別の見分け方
カルシウム拮抗薬であるアムロジピンには、いくつかの特徴的な副作用があります。
アムロジピンを飲み始めてから始まった症状であれば、副作用の可能性があるため、以下の項目とご自身の症状を比較してみてください。
筋肉痛・足のつり
添付文書上でも、筋緊張亢進、筋痙攣、背痛、筋肉痛、関節痛などの症状が報告されています。
また、まれに起こる重篤な副作用として「横紋筋融解症」が挙げられます。
横紋筋融解症の初期症状にも筋肉痛が含まれており、注意が必要な副作用です。
単なる筋肉痛以外にも、手足のしびれやこわばり、極度のだるさ、赤褐色の尿といった症状が併発した場合は、
速やかな医療機関の受診が必要になります。
胃のむかつき・逆流性食道炎
アムロジピンの作用機序は、血管平滑筋の弛緩による血管拡張効果を利用したものです。しかし、この働きは血管以外の平滑筋にも影響を及ぼすことがあります。
例えば、食道平滑筋に作用して筋肉が緩んだ場合、胃酸が逆流しやすくなり、逆流性食道炎を引き起こすことがあります。
もともと胃腸が弱い方や、逆流性食道炎の素因を持つ方においては、出現頻度が高い傾向にあると考えられていますので、十分に注意してください。
頻尿・夜間頻尿
アムロジピンによって血圧が下がり、腎臓への血流が変化することで、尿の量や回数に影響が出ることが知られています。
特に夜間頻尿でお悩みの方が多い傾向にあります。
夜間頻尿は、体を横にして寝ることで下半身にかかる重力の影響がなくなり、日中に足へ溜まっていたむくみの水分が血管内に戻るためです。その結果、余分な水分が夜間に尿として排出されやすくなるというメカニズムが働いています。
体重増加(太る)・減少 (やせる)
体重増加や減少は、どちらも発現頻度としては低いものの、起こりえる副作用として報告されています。
特に「太った」と感じる場合、実際には脂肪が増加したのではなく、前述したむくみによって体内に水分が蓄積し太って見えているだけのケースが少なくありません。
急激な体重変化が見られた際は、生活習慣の変化か水分の貯留によるものかを見極める必要があります。
男性機能の低下(ED)
降圧剤全般に言えることですが、血圧が下がることで全身の血流状態が変化し、結果としてED(勃起不全)につながるケースが見られることがあります。
男性機能の低下はデリケートな問題であるため、一人で抱え込んでしまう方も少なくありません。しかし、薬の変更によって改善する可能性が十分にありますので、恥ずかしがらずに医師や薬剤師へご相談ください。
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アムロジピンの長期服用に関する疑問や不安
高血圧治療は長期に及ぶため、アムロジピンの継続服用に対して不安を感じる方は少なくありません。ここでは、長期服用に関連して寄せられる代表的な疑問や懸念点について、専門的な見地から解説いたします。
アムロジピンを長期服用するとどのような副作用がありますか?
長期間服用を続けることで、特有の症状が現れるケースがあります。
代表的なものとしてあげられるのは、歯ぐきが腫れる歯肉肥厚(しにくひこう)です。
歯ぐきが腫れたり出血しやすくなった場合は、長期連用による影響が疑われます。
腎臓への影響・負担は大丈夫?
カルシウム拮抗薬であるアムロジピンには、基本として腎臓を保護する働きが備わっています。
しかし、降圧に伴い腎臓への血流が減少して腎機能が低下することがあるため、一部の腎機能が低下している方では、慎重な投与と定期的な検査が必要なことがあります。
アムロジピンは強い薬ですか?
アムロジピンは1日1回の服用で済む利便性に加え、血中濃度半減期(体内で薬の成分が半分になるまでの時間)が非常に長いという特徴を持っています。
このため、アムロジピンは安定してしっかり効きやすい、つまり「強い(確実な)降圧効果がある」優れた医薬品と評価されています。
アムロジピン服用中の生活習慣の注意点
降圧剤を安全かつ効果的に服用し続けるためには、日常の食事や飲み合わせにも気を配る必要があります。
アムロジピンと生活習慣の関連性や、注意すべきポイントについて確認しておきましょう。
納豆は食べてもいい?
ワーファリン(血液サラサラの薬)と混同されがちですが、アムロジピン服用中は納豆を食べても全く問題ありません。一方で、グレープフルーツジュースとの併用は、相互作用により薬が効きすぎてしまうため注意が必要です。
同じ柑橘類でも、温州みかんやイヨカンは摂取可能ですが、甘夏みかんやスウィーティーなどは避けることが推奨されます。
副作用の体験談|ブログや口コミの傾向
実際にブログやSNSを確認すると、「アムロジピンを飲み始めてから足のむくみがひどい」「だるい」と悩む人の声が数多く見受けられます。
副作用による不調を感じているのは、決してあなた一人ではありません。異常を感じた際は適切な処置を取ることが重要です。
相談事例|薬剤師の経験から
降圧剤の副作用に関するご相談は、しばしばいただきます。ここでは、私たちが実際に対応した方(60代女性)の事例を一つご紹介します。
「最近、夕方になると足がパンパンにむくんで…」とお悩みの女性(60代)が来局されました。
お薬手帳を拝見すると、アムロジピン服用中とのこと。
時期や症状の出方から、カルシウム拮抗薬特有のむくみである可能性が高いと判断「お薬の副作用かもしれませんね」とお話ししました。
その方は「飲むのをやめたい」と仰っていましたが、急な服用中止は血圧の急上昇を招く恐れがあります。
そのため、「自己判断でお薬は止めず、次回の診察で医師に現在のむくみの症状をそのまま伝えてください」とアドバイスしました。
後日、医師の判断によって別系統の降圧剤(ARB)へ処方が変更され、数週間で足のむくみはすっきりと解消されたとのことです。
このケースのように、副作用を疑う症状が出た場合には、我慢せずに専門家へご相談いただくのが、安全な早期解決への近道と言えるでしょう。
副作用が出たかも?と感じた時の正しい対処法
万が一、むくみやだるさといった副作用の疑いがある症状が現れた場合、どのように行動すべきなのでしょうか。
悪化を防ぐための具体的な対処手順や、薬の変更についての考え方を解説します。
自己判断で薬を勝手にやめない
副作用が辛いからといって、自己判断で急に薬の服用を中止することは大変危険です。必ず医師の指示を仰ぐようにしてください。
副作用が不安な方へ。自分にとって一番安全な血圧の薬の選び方
万人の体質に合う安全な薬というものは存在しません。
むくみやすい、頻脈傾向があるといった一人ひとりの体質に合わせて、ARBなど他の系統の薬を選ぶことが一番の安全策といえます。
専門家による適切な判断が、副作用リスクを最小限に抑える鍵となります。
副作用が疑われる場合は、まずお近くの医療機関へ
足のむくみやだるさでお悩みの場合、決して我慢せずに薬の変更を医師へ相談すべきです。
ただし、副作用の疑いがある場合、いきなりオンライン診療のみに頼るのはリスクを伴うケースが存在します。
体調に異常を感じた際は、速やかにかかりつけ医やお近くの医療機関を直接受診し、まずは対面での正確な診察を受けてください。
「忙しくて通院が継続できない」という方へ。オンライン診療の活用
高血圧の治療は、ご自身の体質に合ったお薬を見極めた上で、長く継続していくことが不可欠です。
しかし、仕事などで「通院の時間がない」「毎月の受診負担が大きく、治療を挫折してしまいそう」という方へ、アリス薬局では連携するオンライン診療サービスをご提案しております。
スマートフォン一つで全国どこからでも医師の診察を受けられ、継続に必要なお薬(処方箋)を受け取ることが可能です。治療を途絶えさせないための選択肢として、ぜひ賢くご活用ください。
アムロジピンの副作用に気づいたら早めに対処しよう
アムロジピン服用後に現れる「足のむくみ」や「体のだるさ」は、放置すべきではない副作用のサインである可能性が高いといえます。
自己判断で服用を中止するのは危険ですが、合わない薬を無理に飲み続ける必要もありません。
副作用でお悩みの方は、症状が進行する前に専門家(医師・薬剤師)へ早期相談するなど、まずは対面診療での早めの対処を心がけましょう。
そして、症状が安定した後の長期的な服薬には、オンライン診療なども賢く活用し、ご自身に最適な治療方針を見つけてください。
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参考文献
全日本民医連|副作用モニター情報<571>アムロジピンによる胃酸逆流
医療薬学|酵素免疫測定法による食物・生薬中のフラノクマリン類含量のスクリーニング
※本記事は一般的な情報提供を目的として作成しております。記事内の情報および、その情報をもとに利用者様が行う判断・行動につきましては、当方では責任を負いかねます。
情報のご利用や最終的な判断につきましては、ご自身の責任にて行っていただきますようお願いいたします。

薬剤師
瀬川 沙希
この記事を監修した人
専門家の紹介

天下茶屋内科クリニック 院長
小幡 史明

この記事を書いた人
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